ニュクス の ランタン(手塚治虫文化賞マンガ大賞)高浜寛の世界

ニュクスのランタン(角灯)~浮世絵が世界にひろがる瞬間

神様私にお与えください
変えられないものを
受け入れる落ち着きを

変えられるものは
変えていく勇気を

そして二つのものを
見分ける賢さを・・・

「ニュクスのランタン」

皆さんこんにちは。

JOFAアートスクール校長
曼荼羅アーティストのMASAKOです。

本日のテーマは

「ニュクスのランタン」(角灯)

北斎など浮世絵も登場しますよ。

文学的であり

芸術性も高い。

読後感もさわやかで
(これは読んでよかった~)
と思える作品でした。

最近読んで、世界観が素敵で
勉強になるし、とっても面白かったので

アートが好きな方に
ぜひ読んでいただきた~いと思って、
これを書いています。

『ニュクスの角灯(ランタン)』
(高浜寛)

2020年手塚治虫文化賞のマンガ大賞受賞。

作者さんのお名前は
「たかはま かん」先生。

お名前から、男性なのかなと思ったら
女性でした!

「鬼滅の刃」の作者さんに続いて
二度目の驚きです。

『鬼滅の刃』の吾峠呼世晴先生
女性と聞いてびっくりしました。

女性が大活躍♪

*「鬼滅の刃」については
こちらに詳しくまとめています。

かっこいい名言集&名曲BGM~偉人・芸術アート・漫画アニメの格言「鬼滅の刃」追加!

鬼滅の刃和柄~市松模様(市松柄)麻の葉まとめ~お絵かき曼荼羅アート講座6

ニュクスのランタン(角灯)~手塚治虫文化賞のマンガ大賞

https://uzurea.net/24th-tezuka-osamu-bunkasho/

手塚治虫文化賞は、朝日新聞社主催
優れた漫画に授与される賞です。

そして日本漫画界では
その年の最高峰というべき作品に
贈られるのが
「手塚治虫文化賞・マンガ大賞」

一次選考は
マンガ関係者と一般読者の推薦で選ばれ

選考対象作品は
審査員投票が行なわれ
上位作品がノミネートされます。

最終選考は
投票ではなく審査員の合議で決定される
そうです。(第7回以降)

この賞がどれだけすごいか
歴代の大賞受賞者を見てみましょう。

まず第1回(1997年)マンガ大賞が
藤子・F・不二雄 『ドラえもん』

第3回(1999年)マンガ大賞が
浦沢直樹 『MONSTER』

その後も・・・

井上雄彦 『バガボンド』

岡崎京子 『ヘルタースケルター』

山田芳裕 『へうげもの』

村上もとか 『JIN-仁-』

原泰久 『キングダム』・・・

すっごい顔ぶれですね!

そして2020年の
手塚治虫文化賞のマンガ大賞が

高浜寛『ニュクスの角灯(ランタン)』

ちなみにあの大ヒットアニメ
吾峠呼世晴『鬼滅の刃』

受賞には至りませんでしたが
「最終候補作品」まで健闘しました。

『ニュクスの角灯』は
漫画でありながら
文学にも匹敵する読み応え、絵の美しさ
情趣や物語の深みや感動があり

この年の最高峰と言われるのに
ふさわしい傑作だなぁと思いました。

この作品『ニュクスの角灯』は
他にも受賞しています。

・第24回手塚治虫文化賞
 「マンガ大賞」受賞

・第21回文化庁メディア芸術祭マンガ部門
 「優秀賞」受賞

・西日本文化賞受賞

<高浜寛作者情報>

▼Twitter
https://twitter.com/kan_takahama

▼ブログ
https://ameblo.jp/kantakahama/

参考:Wikipedia

https://book.asahi.com/article/13391909

ニュクスのランタン(角灯)~ニュクスとは

ニュクス(夜の女神)

『ニュクスの角灯(ランタン)』

ニュクス?

何だろうと思って調べてみましたら
女神さまの名前だそうです。

ニュクスとは?

ギリシア神話に登場する原初の神
夜の女神である。

ニュクスとはギリシア語で「夜」
つまり、夜を神格化したもの。

ニュクスは原初の神ですが
単独で多数の神々を生んだそうです。

ホメロスによると
このニュクスは女神様なのに

あのゼウスにさえ恐れられ尊ばれていた
すっごい女神様なんだそうです。

「ニュクス」(夜)=ほぼ「死」と同義語

忌まわしいモロス(Moros、死の定業)
死の運命であるケール(Ker)
タナトス(Thanatos、死)

を生み、そのあとに

ヒュプノス(眠り)
オネイロス(夢)

の一族を生みました。

さらにそのあとには

モーモス(momos、非難)
オイジュス(Oizys、苦悩)

を生んだとされています。

まさに神々のお母さん
(お父さんはいない)

義による復讐の女神ネメシス(Nemesis)
アパテー(Aphate、欺瞞)
ピロテース(Philotes、愛欲)
ゲーラス(Geras、老年)
争いの女神エリス(Eris)

みんな、ニュクスの子。

さらにこのエリスからは
戦争や殺戮や
人間が犯す過ちや悪事を
擬人化した神々が生まれています。

なかでも迷妄による
破滅の神アーテー(Ate)は
かなり恐ろしい女神様らしいです。

なんて怖い一族なの。。。。

ニュクス様、怖すぎ!

「夜」「闇」の神なので
ゲームやアニメ界では

ニュクス様は「ラスボス」
として登場する事が多いそうです。

参考:ピクシブ百科事典、Wikipediaなど

 

ニュクスのランタン(角灯)~舞台は長崎県の鍛冶屋町

『ニュクスの角灯(ランタン)』

舞台は1878年の長崎県鍛冶屋町

実は私、夫の転勤で3年ほど
浜の町、眼鏡橋が近い
長崎の中心街に住んでいましたので
(坂本龍馬の歴史ある街)

鍛冶屋町にも時々お散歩に行ってました。

付近においしいお店もたくさんあって
とってもいい街です^^

この「鍛冶屋町通り」は
市内中心部から約100m北側にあって

その名の通り、昔は
「鍛冶職人の街」として栄えた通りです。

相良藩700年の城下町
町家としての区画割りは昔のまま。

このあたり一帯が風情のある観光地です。

近年では鍛冶屋さんも減少して
現存する鍛冶屋は2軒ほど?

昔ながらの鍛冶屋さんはもう
ほとんど残っていない状況でしたが

2001年、国土交通省所管の補助事業
「街なみ環境整備事業」により
職人街の再生を図っていこうという事で

2001年9月
「鍛冶屋町通りの街並み保存と活性化を計る会」
が結成され、まちづくりに関する勉強会や
事例研究が行われているそうです。

現在も営業している鍛冶屋さんの
建築物の正面の外観を
補助事業によって修景されたり、と
街を挙げて努力されています。

参考:「職人町の再生から伝統文化の継承へ」

 

ニュクスのランタン(角灯)~時代背景と作品

浮世絵、美人画、役者絵、春画、だまし絵(ニュクスのランタンより)

 

ということで
舞台は明治初期の長崎の職人の街です。

高浜寛『蝶のみちゆき』も
少し似た感じの趣向ですが
両者を比較すると…

『蝶のみちゆき』

・時代は幕末から明治くらい

・舞台は同じ長崎ですが、遊郭・丸山

・洗練された絶世美女の花魁の
「切なすぎる純愛」がテーマです。

重い病の男性との密やかな愛と死の物語。

古き日本とともに去りゆく
「滅びの美学」という感じです。

 

『ニュクスの角灯』

・時代は幕末から明治

・舞台は長崎の職人街・鍛冶屋町。

・ヒロインはとてもうぶな少女の美世。

ほのかな初恋も描かれますが
『蝶のみちゆき』とは対照的なヒロイン像で

未来の夢や可能性を感じるような
人生を切り開き、世界へと飛びだしていく
18歳の少女の物語です。

サブヒロイン的に異国の遊女も登場しますが
基本的に主人公は恋も知らない無垢な少女
少しずつ自立していく成長の物語です。

明治時代の日本が
幕末の旧体制から西洋文化を取り入れていく
時代の変化がとてもうまく描かれています。

着物から洋服へ、草履をブーツに
珍しい西洋のお菓子を食べたり

また日本文化を西洋に輸出したり
変容していく様子が描かれています。

特にとりえのない、頭もぼさぼさで
決して可愛いとは言えない変わった女の子

でもこの少女が骨董店で働き始めてから
西洋文化に触れて英語を覚えたり
いろんな才能が開花して
広い世界を知って
ついには海外に飛び出してしまう・・・

不器用だけど懸命に生きる美世ちゃんが
とってもかわいいのです^^

そして嬉しいことに

海外で浮世絵ブームが始まろうとする
まさにその瞬間が描かれていて
江戸文化好きの私には
たまらない興奮です!

ニュクスのランタン(角灯)~浮世絵、美人画、役者絵、春画、だまし絵

浮世絵、美人画、役者絵、春画、だまし絵

私が日本文化と国際交流

特に江戸文化大好きなので

「ニュクスのランタン」で

・浮世絵

・美人画

・役者絵

・春画

・だまし絵(トロンプ・ルイユ)

が出てきたときは
嬉しくて鼻血が出そうでしたw

 

この瞬間、
私もモモさんと一緒に叫びましたよ。

「おおお、これはすごい!!」

 

浮世絵、美人画、役者絵、春画、だまし絵

 

トロンプルイユについてはこちら

【だまし絵】トリックアート美術館、トロンプ・ルイユ、隠し絵、逆さ絵の描き方

 

美人画についてはこちら

喜多川歌麿の浮世絵~美人画、春画、判じ絵について

 

役者絵についてはこちら

東洲斎写楽 作品、浮世絵、謎の多い絵師写楽の漫画、映画

 

そして浮世絵については
こちらに詳しく解説しております。

葛飾北斎とは浮世絵界の超売れっ子作家!北斎の作品、映画、名言について

ニュクスのランタン(角灯)~ストーリー

喜多川歌麿「当時三美人」

江戸文化の浮世絵など

魅力的な日本文化をたくさん登場する

『ニュクスの角灯』とは?

 

長崎を舞台にした
「明治アンティーク浪漫」たっぷりの
歴史マンガですが、読後感はまるで小説。
一人の少女の成長小説のような作品です。

1878年・・・
19世紀後半の長崎とパリが舞台です。

1944年の熊本の空襲の場面から始まり
1878~79年の長崎とパリでの出来事が描かれ
最終話で再び
1945年に戻りラストシーンに至ります。

「触れた物の未来が見える」
不思議な少女として登場する
主人公の美世ちゃんは

長崎の骨董店「蛮」に就職します。

変わった眼鏡をかけた変わり者店主の
百年(ももとし)に導かれ、色々学び

やがて日本の細工物や浮世絵を売るために
パリで活躍するようになります。

この百年さんは、実は超イケメン。
日英混血の美青年で、目の色が違うのを
隠していたのです。

なので眼鏡をはずすと

ドキッとするくらいのイケメン。
こういうギャップは楽しいですよね^^

 

美世は百年に惹かれていきますが・・・
あまり書くとネタバレになりますから
この恋の行方は作品をお読みください。

 

『ニュクスの角灯』のもう一つの面白さは
時代背景ですね。

浮世絵や工芸品など江戸文化も色々出てきて
アートが好きな人は、そこもまた
かなり楽しめます。

明治時代の日本が、どうやって
幕末の旧体制から西洋文化を取り入れ
変容していくのか?

とても魅力的に詳しく描かれています。

『ニュクスの角灯』
の面白さはそれだけではありません。

百年(もも)をめぐる
二人の対照的な女性の対比も見どころです。

「光」のように
純粋無垢な少女美世
いろいろ挫折したり、乗り越えたりしながら
経験を重ねて、強く成長していきます。

彼女の未来は光に満ちています。

 

逆に・・・

貧しさゆえに娼婦として売られ
心の弱さもあって堕落していく
パリの女性・ジュディット

彼女の人生はまるで「闇」のよう・・・

だから「ニュクス」(夜の神)なのかな。

最終巻では、光と闇の
この二人の女性が
出会って終わります。

パリの女性に比べて
日本の少女は幼い!

これは本当!!!

私はアートで国際交流
の仕事をしているので
留学生たちに講座もしていますが
本当に高校生から全然違います。

欧米の女子高生って
体格も色気も雰囲気も美しさも
もう女性として
出来上がっている感じで
毎回びっくりします。

何が違うんでしょうかね^^

ニュクスのランタン(角灯)~登場人物

舞台は1878年の長崎県鍛冶屋町。

ヒロインは?

美世(みよ)ちゃん

・触れた物の未来が見える不思議な少女

・長崎の骨董店「蛮」に就職
「神通力」の能力を買われ従業員に採用

・純粋無垢で最初は垢ぬけない自信のない子

・素直な頑張り屋さん

・やがてパリで活躍?

小浦百年(こうら ももとし)
=モモさん

長崎の骨董店「蛮」の店主

・変わった眼鏡をかけた風変わりな人

・雇用条件に該当していなかったものの
美世の才能を買う

 

~以下は実在する人物も登場します。
私としてはここが面白かったです!

大浦慶(おおうら けい)

・当時日本茶の輸出で富を築き上げた凄腕

・ぶっきらぼうで顔が怖いw

・詐欺に遭い借金を背負う

・モモさんとの関係性に注目!

 

松尾儀助(まつお ぎすけ)

・大浦慶にお世話になったという実業家

・彼は後に大隈重信から
「日米貿易の基礎をつくった男と呼ばれた人物。

・大久保利通ら明治の元勲との交友のもと
日本で初めての会社「起立工商会社」を創業

・明治7年オーストリアのウィーン万博に
後の大蔵卿・佐野常民と同行。

・日本の美術工芸品を世界に紹介した偉人。

 

ヴィクトール・ピナテール

・幕末~明治に活躍したフランスの商人

・日仏関係の向上に貢献。

・丸山の遊女「まさき」と交際するが
彼女を肺炎で失ってからは人間交際を断念し
不運の晩年を過ごして、長崎で死去。

 

ゴンクール兄弟

・フランス(パリ)の作家、美術評論家

・兄がエドモン・ド・ゴンクール
弟がジュール・ド・ゴンクール

・兄弟の共同作品で約30冊の小説や
歴史書などを公刊した。

参考文献:「政商 松尾儀助伝 海を渡った幕末・明治の男達」(文芸社)
Wikipedia、

ニュクスのランタン(角灯)~高浜寛(作者)について

高浜寛(たかはまかん)さんは
筑波大学卒の女性漫画家です。

ネットで拝見しましたが
かっこいい系のおしゃれな美人さんで
とっても綺麗なお方でした。

では、代表作を見てみましょう。

短編漫画『イエローバックス』

飾らずに生きる人々の日常の物語。
叙情的かつ映像的な作品世界と
人物描写で衝撃を与えた第一作品集。

描き下ろし新作『My Life With K』を同時収録。

(Google Booksより)

デビュー当時は海外で評価され
手がけた作品の多くは仏訳され
フランスにファンが多いそうです。

 

・『蝶のみちゆき』

「ごめんね 寂しか思いさせて……
大丈夫 そうそう長くは待たせんけん……」

遠く響く三味線に異国の言葉が混じり合う
長崎丸山。 ..

(Google Booksより)

 

・『SAD GiRL』

生きていこう、
まるで挫折したことがないかのように――

主婦・村上詩織は睡眠薬の過剰摂取により
救急搬送され、翌日、失踪。
二度と戻ることはなかった……

時に滑稽なほど墮ちて、墮ちて、
墮ち切った先に意外すぎる結末が……
人生の奈落でそっと輝く珠玉の中短編集。

(Google Booksより)

すごいなあと思ったのは

高浜さんが国内で漫画の書き方を習ったり
漫画家の元でアシスタントをした経験がなく
普通の作家さんとは配色の経歴です。

なのに、すごく絵が上手いです。

大学当時に漫画を描き始め
「最初に漫画の描き方、生き方を
教えてくれたのはフランス人の
作家の方々だった」

と書かれています。

【受賞歴】

・第24回手塚治虫文化賞「マンガ大賞」受賞

・第21回文化庁メディア芸術祭マンガ部門「優秀賞」受賞

・「リーヴル・パリ2019」レコメンド作品

・西日本文化賞受賞

 

ファンの方は先生のSNSも
最後に載せていますので
フォローされてみてはいかがでしょうか。

 

ニュクスのランタン(角灯)~熊本地震と二ーバーの祈り

海外でも認められ
数々の大きな賞を受賞された
高浜寛先生。

順風満帆だったのかと思いましたら
大変なご苦労もおありのようです。

熊本地震に関するインタビューより・・・

一時は深刻なアルコール依存に苦しみ
その更生プログラムの中で出会い、
今でも大切にしている言葉が
冒頭の言葉です。

「神様私にお与えください
変えられないものを受け入れる落ち着きを
変えられるものは変えていく勇気を
そして二つのものを見分ける賢さを」

良い言葉だなあと思って調べましたら
これは祈りの言葉だそうです。

原文がこちら。

God grant me the serenity
to accept the things I cannot change;
courage to change the things I can;
and wisdom to know the difference.

Living one day at a time;
Enjoying one moment at a time;
Accepting hardships as the pathway to peace;
Taking, as He did, this sinful world
as it is, not as I would have it;
Trusting that He will make all things right
if I surrender to His Will;
That I may be reasonably happy in this life
and supremely happy with Him
Forever in the next.
Amen.

Reinhold Niebuhr

 

ラインホールド・ニーバーの祈り

神様、私にお与えください、
自分に変えられないものを受け入れる落ち着きを、
変えられるものは変えていく勇気を、
そして、二つを見分ける賢さを。

今日一日を生き、
この今を楽しみ、
苦難を平和に通じる道と受け入れながら、
この罪深い世の中を、あのお方がなされたように、
自分の意思を捨て、あるがままに受け入れながら、
この世ではほどほどに幸福を得て、
天国ではあのお方と共に永遠に至上の幸福を得る
という、神の意思にすべてを委ねるなら、
神様は、何事もよくしてくださると信じて。
アーメン

「ニーバーの祈り」は、
アメリカの神学者ラインホルド・ニーバー
(1892–1971年)が作者とされています。

当初、無題だった祈りの言葉ですが
作者に因んで

通称「二ーバーの祈り」と呼ばれます。

serenityの日本語の訳語から
「平静の祈り」

とか

「静穏の祈り」
ともよばれています。

 

この祈りは
アルコール依存症克服のための組織
「アルコホーリクス・アノニマス」や

薬物依存症や神経症の克服を支援する
「12ステップのプログラム」

によって採用されて
広く知られるようになったそうです。

参考:

熊本地震インタビュー

二ーバーの祈り

アル

ニュクスのランタン(角灯)~アルコール依存症

深刻なアルコール依存に苦しまれたというのは意外でしたが

作品のどこかでいつも
繊細でアンニュイなムードが漂うのは
そういう人生経験からくるでしょうか。

悲しみを乗り越えた
優しいまなざし、深みを感じます。

「画家とアルコール依存症」

天才肌の画家さんにも
アルコール依存症の方はとても多いです。

ユトリロ、ロートレック、ゴーギャン
などなど

画家の映画を見ていたら
そういう画家さんがびっくりするくらい多いのです。

画家映画~北斎、歌麿、ゴッホなど巨匠の映画に学ぼう

 

皆もともと感受性が人より強いから
アーティストになったと思うのですが

・酒場に行く機会が多い

・作品制作にインスピレーションを与えてくれる

・気持ちが楽になる などなど

アルコールや薬物は様々な幻想もあるのかな。

段々と抜けられなくなって依存症になる
アーティストが多いなぁ、
気を付けようと私も思います。

(缶チューハイ半分で寝る弱いわたし)

画家に限らずミュージシャンや俳優さんも
薬物依存が多いですよ。

伊勢谷友介、沢尻エリカ、アスカ、槇原敬之

なかなか抜けられないと聞きますので
皆さんもお気をつけて。

でもそこから抜け出した方は
本当に強いお方だろうな、と思います。

ニュクスのランタン(角灯)~名言

そんなご苦労もされた
高浜寛先生の『ニュクスの角灯』には

困難を乗り越える言葉や
好きだなぁと思う名言もたくさんでした。

私が好きだったセリフや言葉を
いくつかご紹介します。

「私がめそめそうじうじ
自分の事だけ考えとる間に
世界は何だかすごい事になっとるんだ」
(美世)

「悪い時代の後には必ずいい時代がくる
甘いものでも食べて元気出しな」
(百年)

「必要なのは静かな忍耐だよ
変えられない物を受け入れる心の落ち着きと
変えられる物は変えていく勇気
そして二つの物を見分ける賢さ」

「君の可能性が無限だって事を
君が日本に知らせてやるといい」

 

いいですね~^^

元気をもらえます!

この作品に出会えたことに感謝です。

ニュクスのランタン(角灯)~まとめ

まとめますと

高浜寛(たかはまかん)先生の
『ニュクスの角灯』とは?

①長崎を舞台にした歴史マンガ

②明治時代の日本が
幕末の旧体制から西洋文化を取り入れ
新しい時代を切り開いていく様子が
イキイキと描かれていて
アート好きにはたまらない魅力!

③一人の少女が
骨董店で働き始め、西洋の商品に触れ
広い世界を知って
さなぎが蝶になるように
力強く成長していく物語

あと、ほのかなラブストーリーも
好きでした♪

 

いかがでしたか?

まだ読んでいない方も
読みたくなってきたでしょう^^

とってもいい作品なので
是非読んでみてくださいね。

ご覧いただき有難うございました。

 

そして最後になりましたが

こんなに心にしみる
素晴らしい作品を描いてくださった
高浜寛先生に感謝いたします。

これからのお作品も楽しみです。

 

 

参考:

熊本地震インタビュー

二ーバーの祈り

アル

作者情報
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https://ameblo.jp/kantakahama/

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artjofaJOFAアートスクール校長
はじめまして。 マルチアーティストの松尾まさこと申します。 私は「アートで社会貢献!」を目指し JOFAアートスクール校長として 国内外で作家活動やアートを教える活動をしています。 「脳トレになる曼荼羅アート」では、皆さんと一緒に「アートで健康になる」ことを目的に書いています。脳トレ、癒し、ストレスをセルフコントロールできる素晴らしい「曼荼羅アート」の技法、絵が苦手でも簡単に書けるようになるお絵かきのコツ、アートが好きになる楽しい情報を幅広く発信しています。是非お楽しみくださいね。